「初めに、ことばがあった」の意味とは?聖書 ヨハネによる福音書

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聖書はとても難しいと思う。

仏教聖典やギーターなどは表現が直接的なので読み進めていくのは難しくないけど、聖書は神話である上に、訳をいくつか挟んでいるために誤解を生みやすくなっている。

「初めに、ことばがあった」の意味とは?

例えば、ヨハネによる福音書の「初めに、ことばがあった。」という文章はギリシャ語の原文では「En arkhēi ēn ho logos、エン・アルケー・エーン・ホ・ロゴス」らしいですが、これがまず英語に訳された際に、「In the beginning was the Word」と訳され、それが日本語になり、「初めに、ことばがあった。」となったとのこと。

英訳を介さず「En arkhēi ēn ho logos、エン・アルケー・エーン・ホ・ロゴス」を直接日本語にすれば、「アルケーはロゴスである」≒「万物の根源はキリスト(意識・波動)である」というような意味になると思いますが、「初めに、ことばがあった。」とはずいぶん内容が異なってくる。

「イエスは神殿の境内に入り、そこで売り買いしていた人を皆追い出し」の意味とは?マタイによる福音書

「イエスは神殿の境内に入り、そこで売り買いしていた人を皆追い出し」というマタイによる福音書の一節をドイツ神秘家のマイスター・エックハルトは、「神殿=魂」「売り買い=神との取引」とし、「祈りや断食など善いと思われている行いをすることの見返りを期待することは神と取引をすることであり、魂を純粋に保つためにはこれらの取引をしてはいけない、魂は空っぽにしておく必要がある」としている。

聖書は万事こんな感じで、言葉通りに受け取った場合、誤解に終わってしまう。
何が正解ということはないと思いますが、前後や全体を踏まえて掴んでいくという難しさがあるように思う。

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