とらえ方によって表情が変わる数字
リスティング担当になってから2か月経った。
リスティング担当になる前は、サイト運営のためにアナリティクスを分析して施策を決め、記事作成をするということをしていた。
アナリティクス分析→実施→検証→改善という繰り返しがとても好きだったので、リスティング運用担当になった時は残念に感じていた。
しかしながら、リスティング運用をしてみて早2か月、最近おもしろさを感じている。
リスティングはSEOやアナリティクスのように一般的ではなく、運用担当者も世の中に多くない。その影響からネット上に情報が乏しく学びにくい。その上、度々あるgoogleやyahooの仕様変更・エディターの使い方にも慣れないので嫌になってしまうこともある。
しかしながら、それ以上のおもしろさがある。
リスティングでは、目標のCV数(目標の達成数。ex.商品の販売個数など)、CPA(目標を1件達成するためにかかった単価)、費用を決め、その中で運用していく。つまり、決められたコストがあった上で、どのようにCPAを抑えつつ、目標のCV数を達成していくかがポイントだ。
上記を達成するために、ユーザーの検索クエリ(ユーザーが検索窓に打ち込む検索語句)から「除外キーワード」「新規追加キーワード」を抽出する。そして、今までのデータを元に上限CPC(ユーザーがリスティング広告をクリックした時に発生する単価。1つのクリックに対して支払うことのできる最大金額を上限CPCと言う)を変更・登録していたキーワードを停止をし、全体をコントロールしていく。
基本的にはこの繰り返しだ。
この繰り返しの何がおもしろいか。それは、数字をどう見るかによって施策が変わってくるところだ。
例えば、新規キーワードを追加する場合、ある一定期間の中で「インプレッション数1000以上、CV2以上」を完全一致として新規追加すると決める担当者もいれば、もっと感覚的に決める担当者もいる。
見る数字は変わらない、しかしながら担当者が数字をどうとらえるかによってその数字の見せる表情は変わり、それによって施策が変わってくる。そして、結果が良いか悪いかは2、3日で分かる。
これが今私が感じているリスティング運用のおもしろさだ。
複雑な要素をシンプルに美しくまとめる
最近では、googleが拡張CPC機能(CVを見込めるとgoogleのシステムが判断した場合に、設定した上限CPCを超えたクリック単価で入札する仕組み)を実施していたり、他の自動入札ソフトもあり、それらを組み合わせて運用する。
これらのテクノロジーをどのように用いて運用するか。入札という競合がいる不確定な仕組みのリスティング運用をいかにうまくやっていくか。
テクノロジーを上手に利用して、ロジックを組み立て、その上でアナログな頭を使って調整していく。様々な要素が複雑に絡み合っていればいるほど良い。
その絡み合った要素をどうシンプルに解きほぐし、仮説を立て美しくまとめあげていくか。
そこが腕の見せ所である。