アーミッシュとヨガ・ヴェーダーンタの共通点とは

アーミッシュの暮らし

アーミッシュとは

アーミッシュの暮らし

アメリカやカナダに「アーミッシュ」というキリスト教の一派がいることをご存知でしょうか。

私も最近まで知らなかったですが、ひょんなことからアーミッシュを知って、とても興味を覚えました。
それは、アーミッシュの信仰がヨガやヴェーダーンタと共通するものがあると感じたから。

アーミッシュの元は、スイスに住んでいたドイツ系移民で、その生活は農耕・牧畜によって自給自足の生活を営んでいます。
そして、アーミッシュは信仰上の理由から、今でも移民当時の生活様式を守るために電気を使用せず、携帯電話やテレビなども制限しています。
また、キリスト教系の宗教でありながらも、特定の教会を持たずに、一般の家に集い、神に祈ります。
教会を持つことで教会が権威の場となり、純粋な信仰を妨げる要因になることを防ぐためです。

さて、アーミッシュには「オルドゥヌング」という戒律があり、原則的に快楽を得ることは禁じられており、具体的には下記のような戒律があります。


アーミッシュの戒律(オルドゥヌング)

  • 屋根付きの馬車は大人にならないと使えない。子供、青年には許されていない。
  • 交通手段は馬車(バギー)を用いる。これはアーミッシュの唯一の交通手段である。自動車の行き交う道をこれで走るために交通事故が多い。
  • アーミッシュの家庭においては、家族のいずれかがアーミッシュから離脱した場合、たとえ親兄弟の仲でも絶縁され互いの交流が疎遠になる。
  • 怒ってはいけない。
  • 喧嘩をしてはいけない。
  • 読書をしてはいけない(聖書と、聖書を学ぶための参考書のみ許可される)。
  • 賛美歌以外の音楽は聴いてはいけない。
  • 避雷針を立ててはいけない(雷は神の怒りであり、それを避けることは神への反抗と見なされる)。
  • 義務教育以上の高等教育を受けてはいけない(大学への進学など)。
  • 化粧をしてはいけない。
  • 派手な服を着てはいけない。
  • 保険に加入してはいけない(予定説に反するから)。
  • 離婚してはいけない。
  • 男性は口ひげを生やしてはいけない(口ひげは男性の魅力の象徴とされる歴史があったから)。ただし、顎ひげや頬ひげは許される。

アーミッシュの暮らし1



ヨガとアーミッシュの共通点

上記のような戒律のあるアーミッシュですが、これらの戒律がヨガやヴェーダーンタの考え方に近いものがあると感じました。
例えば、

  • 怒ってはいけない。
  • 喧嘩をしてはいけない

これはヨガの八支則のヤマ(してはいけないこと)のアヒンサー(非暴力)に似てます。
ヨガでは解脱を目的にしていますが、解脱するためにはまずその精神を純粋にする必要があると考えています。「アヒンサー(非暴力)」というのは一番基本的なヤマで、暴力を振るわないということだけでなく、人も物も動物も何者であっても傷つける行為や言動、思いを持たないということを含んでいます。

 

  • 賛美歌以外の音楽は聴いてはいけない。
  • 読書をしてはいけない(聖書と、聖書を学ぶための参考書のみ許可される)。

これらはヨガの説く快楽の制限と似ています。
ヨガでは快楽という心地の良いものも、その快楽を何回も求める、もっと強い刺激を求めることにつながり、そして求めても得られないこともあることから、それは苦を生み出すものとして制限しています。


  • 義務教育以上の高等教育を受けてはいけない(大学への進学など)。

これは、知識を詰め込み過ぎると、理性が優位になり、神を信仰する気持ちが薄らぐという懸念からこのような制限を設けているのだと思います。
あるいは、知識をつけることで、「自分は人より賢い」という気持ちが芽生え、他者と見下すことを防ぐためです。
ヨガやヴェーダーンタ哲学では、宇宙はブラフマンのみでそれ以外のものはないという、アドヴァイタ( 不二一元論)の立場をとります。
個人の魂を表す場合にはアートマンという言葉が使われますが、アートマンとブラフマンとは名称が異なるだけで、基本的にどちらも同じだという考えです。

そのため、「自分と他者は同じブラフマン」であり、本質的な違いはありません。
そのような視点から見ると、「自分は人より賢い」という考えは、自己と他者を分けて考え、全てがブラフマンの現われであり一つであるという考えから離れるため、必要以上の教育を受けないという制限が設けられているのだと思います。

アーミッシュの部屋



まとめ

いくつかピックアップしてみていきましたが、アーミッシュとヨガやヴェーダーンタ哲学の考えには共通点があります。
それは、自分と人をなるべく分けないようにする点、そして、快楽を否定する点です。
世界には様々な宗教がありますが、そのどれもが神を目指している点で一致しています。
そして、神を目指すにあたって、禁欲を大事にしていることもまっとうな宗教の特色といえるでしょう。

ヨガに興味のある方には『インテグラル・ヨーガ』(パタンジャリの『ヨーガスートラ』)が、とてもおすすめです。私もこの本を何度も読み実践し、挫折と挑戦を繰り返しています。
この本の中で特に、八支則のヨーガのヤマ(禁戒)は是非読んでいただきたいと思います。

インテグラル・ヨーガ パタンジャリのヨーガ・スートラ [ サッチダーナンダ ]

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